認知行動療法とは
5分で分かる認知行動療法
認知行動療法って何なの?
うつ病やパニック障害の改善に、最も効果があると言われ、カウンセリングの主流になりつつある心理療法です。
具体的には、クライアントさんの認知(心のクセやとらえ方)と、行動に着目して、そこを変化させることで症状を緩和します。
認知行動方法という1つの療法があるのではなく、認知行動療法という1つの体系の中に数多くの療法があります。
他のカウンセリングとは何が違うの?
いま主流である傾聴カウンセリングは、「聞くだけカウンセリング」とも言われ、基本的にカウンセラーからのアドバイスはありません。
そこで、
◆聞くだけで何もしてもらえなかった。
◆いつも、自分が話すだけで、変わる気がしない。
という感想を持つ方が多いのが実情です。
認知行動療法では、単にお話を聞くだけではなく、具体的にクライアントさんの気分や問題を作っているパターンを特定して、
それに対して、数多くの療法を提案したり、具体的な解決策を見つけたり、思考パターンを変化させる働きかけを行っていきます。
つまり、聞くだけのカウンセリングではなく、聞いて、解決するカウンセリングなのです。
カウンセリングって悩み相談と何が違うの?
悩み相談は、相談役の人生観で答えるものです。
ですから、相談役に根性で事を成した経験が多ければ、「甘えずに、根性でやるんだ!」というようなアドバイスになり勝ちです。
認知行動療法のカウンセリングでは、相談者の、思考や気分や行動などを具体的に掘り下げていき、問題が起こっている悪循環を特定します。
そして、それに対して働きかける方法をカウンセラーとクライアントが一緒に相談して決めていき、上手く行ったか行かなかったのかを、一緒に観察していきます。
つまり、カウンセラーとクライアントが一緒に科学者のようなコンビを組んで、変化が起こる方法を探っていこうとするわけです。
認知行動療法って、どんな効果があると言われてるの?
アメリカでは、うつ病には抗うつ剤以上の効果があると言われています。
そして、養われる能力としては、以下のようなものがあります。
◆自分のパターンを自分で気付いて変えられる、セルフカウンセリング力。
◆セルフコントロール力。
◆問題解決力。
◆思考パターンやネガティブな考えを変える性格改善力
また、MSL心理相談室では、認知行動療法の弱点と言われている、「感情の扱い方。」を補うために、別の心理療法をご用意しています。
それによって、
◆自分の感情の扱い方の習得
◆過去に溜めた感情の解放
などの能力も養われます。
つまり、「生きづらい。」を「生きやすい。」に変えていく療法だと思います。
効果が無い人もいるの?
うつで来られる方の多くは、頭にモヤがかかったような感覚をお持ちてあったり、脱力感、無気力などに悩まされています。
実はこれは、考え方や心の問題ではなく、脳と自律神経の疲労からくるものです。
この状態で認知行動療法をやっても、改善するための体力がありませんので、上手くいきません。
認知行動療法の効果が無いのそのためです。
そこで、当カウンセリングルームでは、そういった状態のクライアント様には、まずは脳機能と自律神経を回復するための、リハビリ的なアプローチを行っていきます。
そうすると2週間もすれば目の輝きが取り戻されて、気力と思考が回復してきます。
そこから認知行動療法にとりかかることで、効果を感じることができます。
認知行動療法にも欠点や弱点はあるの?
認知行動療法は、ホームワークがあります。
ですので、無理矢理連れてこられて、自分は改善する気が無いという方には向かないかもしれません。
もう一点、認知行動療法では感情に対する働きかけを行いません。
しかし、私の臨床経験から言うと、うつにしろ、対人恐怖にしろ、その症状の奥には過去から溜め込んだ感情エネルギーが問題を作っています。
ですから、MSL心理相談室では、認知行動療法とは別に、感情を扱う心理療法であるフォーカシングやEFTなどを習得して頂いています。
どういう人にお勧めなの?
かなり柔軟に対応できるので、生きづらさを感じている方、全般に効果があります。
クヨクヨする性格やマイナス思考、生きづらさ。
過労や緊張からくるうつ。
特に、うつだと診断されていながら、なんとか仕事を続けられる状態にあるような方は、認知行動療法が上手く当てはまるケースが多いです。
また、これまでに、病院での聞くだけカウンセリングを続けてきたけど、変わる気がしないという方にもお勧めです。
4年カウンセリングに通って変わらなかった方が、6回の認知行動療法でうつを緩解されたようなケースもあります。
私の症状にも効果はあるの?
マイナス思考、生きにくさ、人見知り、うつ、パニック障害、恐怖症、摂食障害、対人恐怖、対人緊張、あがり症、などに特に効果があります。
無料相談もございますので、詳しくはお問い合わせください。
薬だけでは駄目? やっぱり精神療法は必要?
薬物療法というのは、無理矢理に脳内物質を分泌させて、症状を緩和しようとする療法です。
考え方や、問題に対する対処の仕方が変わるわけではありませんので、根本的な解決にはなりません。
薬物療法+認知行動療法というのが、これからの臨床心理の世界的スタンダードになりつつあります。
自分の物事のとらえ方や考え方が適正なのか? 反応パターンは適正なのか?
その辺りを一度プロの心理カウンセラーと見つめ直すのは、今後の人生にとっても非常に価値のある時間になります。
受けるにあたって何か準備することは?
特に何かして頂くことはありませんが、カウンセラーに伝えたい内容をメモして来られると、言い忘れが無くてカウンセリングがスムーズに運びます。
そして、初めてカウンセリングを受ける時は、誰しも緊張するものですので、行動する勇気は必要ですね。
どんなことを聞かれるんですか?
どういう時に、どういう気分を味わうのか、それがどういう行動につながるのかなどを、詳しくお伺いします。
そして、それによってクライアント様の症状が起こるパターンを特定していくわけです。
どんなことをするんですか?
症状が起こるパターンを特定したら、それに対して、心や思考パターンの面からの対処法と、行動面からの対処法をたくさん用意しています。
対処法というのは、かなりの数になるので、それをあなたと一緒に選んでいったり、試してみたり、結果を見てみたりしながら、経過を観察します。
あなたに合った心理療法をオーダーメイドで作っていく感覚に近いと思います。
この辺りが、認知行動療法が1つの療法ではなく、心理療法の体系なのだと言われる所以です。